女性の働く場

東日本大震災で、WATALISが拠点を持つ亘理町は、甚大な被害を受けました。
15メートルの津波が襲い、海沿いの家々は破壊され、流されてしまいました。
津波が奪ったのは、住まいだけではありません。人々が働く場もたくさん失われてしまいました。
とくに顕著だったのが、女性の働く場の喪失です。土木工事など復興関連の求人は多いものの、それまで女性が従事していたような事務、販売、サービスなどの職種の求人は、なかなか増えませんでした。

実は、そのような求人が少なかったのは、震災後のことに限りません。
子育てや親の介護をしながら社会と関わりたいというニーズを満たす職場は、以前から圧倒的に不足していました。

常用計 有効求人倍率

亘理に根差す事業者として、このような地域の課題解決に役立ちたい。
WATALISでは、創業当時からそんな女性たちの働く場でありたいと考えています。

WATALISの「FUGURO」のベースとなった「ふぐろ」は、
もともと地元の女性たちが、家で、空いた時間に、手作業でつくっていたものです。
そこに、女性達のニーズに応じた働き方のヒントがありました。

震災という非常事態を経験し、
「車で遠くに働きに行くのではなく、子どものそばで働きたい」
「何かあったら家族のもとにすぐ駆け付けられるところにいたい」という人もたくさんいます。
まとまった時間が取れる人は事務所に出勤して事務作業を、在宅希望の人には自宅でものづくりができるシステムを。家事や子育てに追われる女性たちが自分のペースで働けるような職場づくりをしています。

今、WATALISで働く女性たちは15名ほど。
一人ひとりの女性たちが地域と関わりながら輝けるように
亘理町にある事業所として新たな就労モデルを被災地域に創り出し、
発展させていきたいと思っています。

「女性の働く場」への取り組みは、SDGsの目標5「ジェンダー平等を実現しよう」目標8「働きがいも経済成長も」に準じています。

目標5「ジェンダー平等を実現しよう」 目標8「働きがいも経済成長も」